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STORY

 学生は夏休みの季節。
しかし休みとはいえ、平日の午前と土日は部活。午後は塾。高校生の娘はなかなか休みもなく、大忙しだ。少し息抜きした方が。いやいや自分がやりたいことだから余計なことは言うまいか。迷っていると、娘の方から提案があった。

「次の土曜日、塾ないから。私、カレー作りたい!」

 香辛料が身体を元気にしてくれると何かで調べたよう。タイ料理、その中でもグリーンカレーが食べたいのだという。

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「夏はやっぱり辛いものだよね。」

夏野菜をたくさん入れて。ココナッツミルクで本格的に作るのもいいけれど、豆乳にしてもおいしいかな?ほらお母さんもよく料理に使うし、お父さんも好きでしょ?なんて、娘の中で、すっかり構想は描かれていた。気になったことを調べたり、自分好みにアレンジしたりするのが、彼女はとても得意だ。


お待ちかねの土曜日がやってきた。娘とふたり、キッチンでグリーンカレーづくりを始めよう。

久しぶりの休みに、娘はご機嫌な様子。野菜を切るのは私。カレーをつくるのは娘だ。カレーペーストを炒めれば、部屋は一気にアジアの香り。豆乳を入れて色づくのを見て、娘はなんだか勝ちを確信したときのような表情だ。

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「絶対おいしいでしょ!」

出かけていた夫も帰ってきた。今夜はグリーンカレー だと伝えていたので、生春巻きやサラダを買ってきてくれた。さすがの気遣い。私たちの共同作業は完璧だ。

ご飯とカレーを盛り付けて、ちょっとしたパーティーのような彩りある食卓となった。

「思ってたより本格的で辛いね!」
「でもおいしい。お店みたい」

3人とも、汗をかきながら完食する。娘発案で、娘と一緒につくった、いつもとはちょっと違う料理。「母の味」じゃなく、「娘の味」なんてのもあるのかしら。
きっと、母だからこそ味わえる、特別な味ね。

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娘からの、おいしい夏提案
豆乳グリーンカレー

fin.

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登場したレシピ

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