STORY
献立の基本は、一汁三菜。なぁんて言うと、ちょっと古くさいと思われちゃうかもしれない。けれど、お味噌汁やスープなど、汁物はできるだけ食卓に出したいところ。誰に言われたわけでもないが、なんとなく、実は自分で意識していることだ。
けれどもこの季節になると、子どもたちは汁物を残しがち。決まって言うのは、「だってあついんだもん」。氷を入れた麦茶をお代わりする横で、野菜たっぷりにつくったお味噌汁は冷めていく。正直、寂しいものだ。
かといって、無理やり食べてほしいわけでもない。何かいい方法はないものか。
主婦の悩みに、SNSというのは強い味方で、調べてみると豆乳の冷製スープがおいしいらしいというのを見つけた。冷たいスープならいいかも?でも豆乳が主役だと、子どもは苦手に思わないかな?あちこちレシピサイトを見ていると、とうもろこしの豆乳冷製スープのページへたどり着くことができた。
旬のとうもろこしならきっと甘くておいしいし、じゃがいもを使うから豆乳の味もマイルドになりそう。いいかもしれない。コーンの冷製豆乳スープ、採用だ!
早速スーパーで買い出しをしたら、帰宅した子どもたちに、お手伝いの司令を発する。とうもろこしのひげで遊びながらも、皮むき隊長と、粒取り隊長は、ごきげんだ。どちらが早くできるか競いながら、結果を私に見せに来てくれる。
私はお鍋で野菜たちをバターで炒めて。この段階でもう、いい匂い。柔らかく煮えたら、攪拌。豆乳と混ぜてから、しばし冷蔵庫で休ませよう。
汁物って熱々こそがおいしいのだと思っていたけれど、冷ますことでおいしくなるっていう、魔法もあるのね。
苦労してつくったスープはいつも以上においしい。子どもたちも、めずらしくお代わりだ。おいしい上に、自分たちでつくったんだもんね。そりゃあ、最高だろう。
栄養のことはもちろんだけど、私は子どもたちに、いつも笑顔でご飯を食べてほしい。だからママはもっとおいしいご飯がつくれるよう、がんばっちゃうよ!なぁんて思いながら。私もスープ、もう一杯お代わりしちゃおうかな。
夏のお手伝いチャレンジ
とうもろこしスープ
fin.